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 出版物 
日本料理作法
新刊案内
『歴史の中の日本料理』

四條 隆彦 著
発行:振学出版 
発売:星雲社
定価:560円

この一冊で日本料理のすべてがわかる決定版!

日本料理の伝統と文化を知ることは日本の歴史を知ることであり、現在を生きる日本人を知ることにもつながる。

日本料理作法
『日本料理作法』

四條 隆彦 著
小学館文庫 定価:560円

四條司家 第四十一代・當代 四條隆彦が、日本料理のすべてをわかりやすく解説しています。
日本料理のルーツをはじめ、実際の宴席でのマナー、本膳料理や会席料理の食し方、各時代別に見られる料理の特徴など、日本料理のことが正しく理解できるような内容になっています。


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    庖丁儀式の歴史    


 君がため春の野にいでて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ (小倉百人一首)

 平安初期、第五十八代光孝天皇が、「若菜摘み」を詠じた有名な御歌であります。
自ら料理の素材を採集して来る程料理に精通されており、そのために部屋は、いつも煤けて黒光りに輝き、別名 「黒戸の宮」と言われました。天皇は、料理の研究家としてその道の造詣に深く、そして自ら庖丁をとっても当代随一の 誉れすらあった四條中納言藤原朝臣山蔭卿に、爼板庖丁捌きの掟を定めるように命じました。山蔭卿は大御心を畏ましみ、 いろいろと苦心の末「式庖丁」の作法を決められました。右手に庖丁、左手に爼箸を持ち、爼板の上に据え置かれた料理材料 には決して素手をふれることなく、自身の六根清浄を念じ、天下泰平、五穀豊穣を祈願しつつ、庖丁の錆になるすべての料理材料 の生命に捧げる感謝の意を、一刀一礼の作法に則って料理する式を完成させました。「四條流庖丁書」によれば 山蔭卿が、鯉を庖丁したところから始まったと記されております。

 鯉は魚の中でも最も上位に据えられ、大小に拘らず中心に三十六枚の鱗があるところから山蔭卿は三十六通りの「鯉の庖丁の切形」を 創りました。庖丁式の素材は三鳥五魚と云い、鶴・雁・雉・鯉・鱸・真鰹・鯛・鮒を用います。
 「鶴の庖丁式」は正月二十八日に、宮中の清涼殿で行われ、天皇の御前でなければ許されない、おごそかなものでありました。 これは、式鶴、真千年、草千年、舞鶴、草鶴、鷹鶴など多くの切形が残されております。


舞鶴


 「鯉の包丁式」にも竜門の鯉、長久の鯉、神前の鯉、出陣の鯉、梅見の鯉等の名称があり、その宴にふさわしい名称の 切形で庖丁式が行われました。




竜門の鯉

戦場の鯉

花見の鯉



 第五十九代宇多天皇も、食生活の問題には非常にご関心をお持ちになり、一月七日の七草粥を、宮中行事の一つに取入れられる 等、国民の食生活に大きな貢献を残されましたが、こうした料理の奨励は、庖丁式にも広がり殿上人や大名が賓客を 我が家に招いたとき、その家の主人が心から賓客を歓待する意味で、主人自ら庖丁を取って、その庖丁ぶりを見せ、その 切ったものをお抱えの料理人に調理させて賓客に供したという食生活第一の礼儀となり、特に酒宴に際しては欠くべからざる 儀式になったのであります。

 この「庖丁儀式」は「源氏物語」の「常夏の巻」、「宇治拾遺物語」、「とはずがたり」等に、また、「鶴の御前庖丁儀式」 は伊勢貞丈の随筆「纐纈の巻」等に記されております。四條家からは、山蔭卿以後、家長、家成、隆親、隆重、隆資卿等の 庖丁名人がでております。また、一族を含めますと大変多くの傑出した庖丁人が生まれております。
 鎌倉、室町時代には、武家料理が盛んになり、生間流、進土流、大草流、四條園流、四條園部流が生まれましたが 何流儀でありましょうとも、すべて四條山蔭卿の流れを汲むものであります。今日では、四條流、生間流、大草流 とが、古い伝統を守り続けております。

 庖丁式は単に古い儀式であるから尊い、あるいは庖丁技術が至難であるがゆえに価値があるという、見世物、座興的な ものではありません。すなわち双手に庖丁刀と爼箸を持って、決して素手を料理にふれることなく料ってゆく姿は「食衛生思想」 の具現であり、むだな手数を許さない爼板捌きは「食経済合理化」の実践であります。
 礼に始まり礼に終わる道行きは、洋の東西を通じて比類がなく、実に文化国家を称する我が国が、世界に誇れる食礼の行事であります。


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